イタリア、とりわけヴェネツィア(Italia, soprattutto Venezia)

ヴェネツィア偏愛、時には脱線。

S. Todaro(T)(聖テオドールス)

総督宮殿の1階の外回りのアーケイドになっている部分を含めて、昨年10月23日にサン・マルコ小広場のかつての brolo(菜園)が、broglio と呼ばれるようになった、と書きました。

その回廊の壁側には石のベンチが設置してあります。かつて独人作曲家リヒャルト・ヴァーグナーはヴェネツィア滞在時、この小広場を散歩した時は、一番布告門(Porta della Carta)寄りのベンチ、決まってそのベンチのサン・マルコ寺院側の端の席で休息したのだそうです。
子供の誕生Istituto Venezia(ヴェネツィア学院)のマルコさんが、この総督宮殿の列柱の柱頭飾りの彫刻の意味を説明してくれたことがありました。例えば中程にポルノチックな彫刻があるよ、と示されたのは、人間の一生を描いたものでした。男女が結婚して、ベッド・インし、子供が誕生する様子等が刻まれています。
酔えるノアそんな風に各柱にはそれぞれ違った意味の彫刻が彫られているようです。パーリア橋(Ponte de la Paglia)際の宮殿の壁面にカノーニカ運河(Rio de Palazzo o de Canonica)側から桟橋(Molo S.Marco)側にかけての角に2画面が描かれていますが、その彫刻はノアの箱舟のノア家の物語(『酔えるノア』)を描出しているそうです。

サン・マルコ図書館(Biblioteca marciana o Libreria sansoviniana)に面した総督宮殿の2階の中程の開廊の手すりに、ピンク色の大理石が嵌め込まれた箇所があります。総督はその柱の間から、犯罪人などの死刑の執行を指令したのだそうです(下、開廊左手のピンクの2本の円柱)。
総督宮殿そしてこの小広場の入口に立つ2本の円柱の間で死刑が執行されたので、ヴェネツィア人は縁起が悪い、とその円柱の間は決して通らないのだそうです。国賓で来訪した外国人を迎える空間と処刑場が同じというのは、コロッセーオでの剣闘士達の死を賭しての戦いを見る(祝祭と死が隣合せ?)のに似ているのでしょうか。

この2本の円柱の中、総督宮殿側の円柱上には聖マルコを現す有翼のライオンが置かれ、もう一方の上には龍(鰐だと悪口を言う人がいます)を退治する聖テオドールス(S.Todaro)が置かれています。
2本の柱のあるピアツェッタターナー画『雷雨下の2本の円柱の見えるピアッツェッタ』 現地の本では聖テオドールスが、S.Teodoro(サン・テオドーロ)ではなく、S.Todaro(サン・トーダロ)と書かれているのは何故なのか、と思い、偶々姓名辞典を見てみました。次のこと(別称)が載っていました。

Teodoroの異体(variante)=Todaro、Todero、Totaro。 派生語(derivato)=Todarello。
Teodori(複数形)の異体=Todari、Toderi。  派生語=Todarini、Toderini。
  1. 2008/01/04(金) 14:06:47|
  2. 守護神
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ペッシェクルード(Pescecrudo)

Author:ペッシェクルード(Pescecrudo)
初めてイタリアに行ったのは1994年、ヴェネツィアには即一目ぼれ。その結果、伊語会話勉強のためにヴェネツィアの語学学校に数年間の間、何ヶ月にも渡り通いました。
その後勝手知ったヴェネツィアを先ずは訪れて、各地にも足を伸ばしています。
東京に住んでいるので、憧れのヴェネツィアについて何かしら触れているとヴェネツィア気分で楽しいのです。

*図版・写真はクリックすると拡大されます。

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