FC2ブログ

イタリア、とりわけヴェネツィア(Italia, soprattutto Venezia)

ヴェネツィア偏愛、時には脱線。

イタリア語

ヴェネツィアのラグーナの事を読んでいて、意味の判らない言葉があり、小学館の伊和辞典には出てないので、PCで調べてみました。"comune marino"という言葉です。

ググってみましたが、"Comune di Marino"という言葉が中心で、頭から30項目中に comune marino という言葉は、1項目だけありました。面倒なのでその言葉を最初から自動翻訳にかけてみました。全然意味が判りません。次がその自動翻訳です: 海洋自治体。そしてそのイタリア語のサイトは次です: comune marino。ここに訳された翻訳語"海洋自治体”では、今読んでいるものが理解出来ません。

小学館の伊和辞典の"comune"に二つの違った言葉としての意味があり、一つ目のcomuneは: 形容詞①共通の②普通の③並の④公認の、男性名詞①一般②一般的水準③共通点④水兵、女性名詞①舞台の出入口②世論とあり、二つ目のcomuneは、男性名詞①地方自治体②市・町・村とその役場③下院④中世の都市国家⑤職人、女性名詞①仏国のコミューン②中国の人民公社③生活共同体、と、意味が多義に渡っています。

この言葉comune に“海の”marino(男性形容詞)が形容した場合、読んでいる内容に一番適合しそうな意味として、一つ目の男性名詞②③の意味で海水の一般的水準、あるいは共通点といった意味で、干潮満潮の平均的な潮の高さをいうのではないかと思われました。その意味で訳してみます。こういうものを訳して個人的なブログに掲載することは著作権を侵害することになるのでしょうか……

「満潮時の通常点(comune alta marea)あるいは海の標準線(comune marino)、簡単に水準点(comune)という言葉は、比較するための高度を指し示している。例えば、"水準点の下(sotto comune)”6ピエーデ(約210cm)で建物の土台を決定、"水準点の下”5ピエーデ(約175cm)に運河のaveo を掘削、あるいは"水準点の上(sopra comune)”2ピエーデ(約70cm)に土台上部の区切りを決定、等。[aveo とは、ヴェネツィア語?]

このように重要な基準点が海水の流れや太陽光の動きに左右されたままだったので、既に曖昧模糊で不明確な状態であった故、町の別の地域だけでなく同じ運河の対岸と比べてみても、普通には変形して、相異なった印となっていた。

17世紀末、ピオーヴェゴの行政官達が水準点は岸で実際使われている石に刻んだ大文字の"C"を上に設定した、水平の線によって、忘れられないように固定しようと決めた。……(以下略―全訳禁止)」
[ピオーヴェゴ(Piovego)とは、パードヴァからヴェネツィアに向かう運河のこと]

と、ヴェネツィア共和国等を定義する(?)"海洋自治体”の意味ではなく、読んでいる内容に合致して、海水の高さの事として理解することが出来ました。

尚、自動翻訳中の図版の説明は、ヴェネツィアの運河にある実際の物のようです。左上の写真から右下写真にかけて次のようになります。
メージョ運河、サン・ボルド運河、メージョ運河/カ・コルネール運河、ドゥーカ運河、サン・フェリーチェ運河/ドゥーカ運河、プリウーリ運河、ペルゴラ運河
  1. 2020/06/23(火) 23:56:18|
  2. 未分類
  3. | コメント:0

改正著作権法

5日前の6月5日、参院本会議で改正著作権法が成立しました。今までの映像と音楽中心から漫画、新聞、雑誌、書籍、論文といった全ての創作物の権利を守るために、罰則規定をもってPC等を監視するというものです。

海賊版が横行している、有償で提供されている漫画等の正規版に対する侵犯・違反には、特に目を光らすようです。ネット利用者の萎縮や知る権利の侵害とならない限り、著作権者の利益を不当に害しないと認められる≪特別な事情がある場合≫は許されるようです。しかし、本来≪基本的に無断で公開された著作物のダウンロードは認められない≫のですから、創作者の許諾なく無断転載したりすれば、著作権者の利益を不当に害する結果となります。

Free の事典Wikipedia のイタリア版を勝手に翻訳して、Venezia の紹介(画像も借りて)を何度かしましたが、いくら自動翻訳に誤訳が多いからといって、自分のBlog に無断翻訳して掲載すれば、以前から気にしていた通り今回のこの法律に抵触することになります。ということで、翻訳を通してのVenezia 紹介は終わりとなります。

翻訳をしていて表記に苦労しました。イタリアに行った時まごつかないように、ヴェネツィア人が言うように、またイタリア人が言うように表記することに努めました。 "L"、"R"、また"Z"、"ZZ"の発音、"SS"、"LL"等の子音の重なり、アクセントの位置(特に固有名詞)等をどうするか? ヴェネツィアでは、"L"が無音化することあり[例、moleca(モエーカ)]、"Z"、"ZZ"は“ズ”音のこと多し[例、Zorzi(ゾルズィ)]、子音の重なりは1字になること多し[例、tete(テーテ、伊語tette(乳房)]、固有名のFloriano等の語尾o、i 等が脱落してFlorian(フロリアーン)とアクセントが最後尾に残る、等ヴェネツィア語にはあります。この言葉はヴェネツィア共和国の“国語“として外交等に使用されていました。

イタリア語翻訳では固有名詞の意味、アクセントの位置が気になりました。イタリア語の固有名等のアクセントは百科事典等で調べるしかありませんが、地名の場合は車の道路地図を参照しました。Verona(ヴェローナ)、Padova(パードヴァ)は有名ですが、カラーブリアのPunta dell'Alice(アリーチェ)、ピエモンテのAlice(アーリチェ) Superiore とAlice のアクセントの位置が地方で異なります。ブルガリアの首都はSofia(ソーフィア)、女性名はSofia(ソフィーア)です。妻が来日したナーポリ人にPompei(ポンペイ)に行ったことがあると日本式に言っても理解されず、ポンペーイですよとアクセントを明確に発音して判ってもらえたことがありました。アクセントの位置は重要です。

イタリア旅行協会のTouring Club Italianoの日本語版≪フィレンツェ イタリア中部≫(NTT出版刊)の"フィレンツェ”の中で、伊語版ではPiazza S. Trínita(広場、橋、教会名等)となっているのが、日本語版はS. Trinità、また教会名S. Felicita がS. Felicità と誤植となっています。Trínita(トリーニタ)は羅典語から伊語(Trinità―三位一体)として定着する前の段階の言葉が残存したのだとか、またFelicita は聖女フェリーチタのことで、 Felicità(幸福)ではありません。ヴェネツィアにもSanta Trinità を意味するS. Ternita(サンタ・テルニータ)という旧教会名を地名にしたものが残っています。
Il DogeAlvise Zorzi(アルヴィーゼ・ゾルズィ)著『IL Doge(総督)―un romanzo vero』(Oscar Mondadori刊)を読んだ時、12世紀頃のヴェネツィアの街について述べた中に、“San Stefano”広場という語が出て来ました。態々San と全スペルが書かれています。突然の事で、“Santo Stefano”の間違いではないか、と。読み進めていくと、16世紀頃の記述では“Santo Stefano”広場となっていました。そこで思い出したのは、かつて伊文化会館に中世の団体名で"S. Stefano"をサンと読むかサントと読むか尋ねたことがありました。回答はサンと読む人はその方が音が面白いからと、サントと読む人は現代文法ではそれが正しいから、と。二つの意見があるということは、ヴェネツィアの場合も、当時サン・ステーファノという発音が存在したのではないか、と思ったことでした。誤植ではなく、注意喚起です。
[この作者をアルビセ・ツオルチと表記する人もいるかも知れません。Alvise というヴェネツィア独特の名前は伊語でLodovico/LudovicoまたはLuigi を指します。それ故、カンナレージョ(ヴェ語Canaregio)区の北に位置するSant'Alvise(サンタルヴィーゼ)教会は、トゥールーズの聖リュドヴィーク(orルイ)に捧げられた教会です。]
ダンテ[ラヴェンナのダンテ像]  ダンテの“Divina Commedia”(ディヴィーナ・コンメーディア―『神曲』)は、1500年代ヴェネツィアで重版が出版された時、"Divina”という言葉を追加して出版され、それ以後その書名が定番となったそうです。彼が上梓した当時は単に“Comedia”(コメディーア)と呼ばれ、アクセントの位置も現在とは異なっていたと聞きます。ヴェネツィアにもComedia(コメディーア)という通り名が残っています。例えば、Commedia dell'arte(コンメーディア・デッラルテ)をコメディア・デラルテとかコメジア・デラルテとかに簡略化する人にとってはこんな話は無意味となるでしょう。
DOP『Duizionario dei Nomi italiani』イタリア姓名辞典[左、『D.O.P.』、中、『イタリアの名前辞典(Dizionario dei Nomi italiani)』(Oscar Mondadori刊)、右、『イタリアの姓名辞典(Dizionario dei cognomi italiani)』(Oscar Studio Mondadori刊)]  バロック・オペラの紹介の時は、登場する人物は伊語名で呼ばれるので伊語式に書き、その人物が日本ではどのような歴史上の人物名として知られているか調べるのが大変でした。ギリシア神話のテーセウスはイタリアではTeseo(テーゼオ)と呼ばれ、ギリシア風にテゼーオとも呼ばれたりします。"se"は“ゼ”と濁ります。こういう事に『DOP(Dizionario d'Ortografia e di Pronunzia)』(ERI Studio Edizioni RAI刊)が非常に参考になりました。
  1. 2020/06/10(水) 23:42:02|
  2. 未分類
  3. | コメント:0

カウンタ

カレンダー

05 | 2020/06 | 07
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -

プロフィール

ペッシェクルード(Pescecrudo)

Author:ペッシェクルード(Pescecrudo)
初めてイタリアに行ったのは1994年、ヴェネツィアには即一目ぼれ。その結果、伊語会話勉強のためにヴェネツィアの語学学校に数年間の間、何ヶ月にも渡り通いました。
その後勝手を知ったヴェネツィアを先ず訪れて、イタリア各地にも足を伸ばしています。
東京に住んでいるので、憧れのヴェネツィアについて何かしら触れているとヴェネツィア気分で楽しいのです。

*図版・写真はクリックすると拡大されます。

最近の記事+コメント

カテゴリー

ブログ内検索

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク

このブログをリンクに追加する

過去ログ

フリーエリア