イタリア、とりわけヴェネツィア(Italia, soprattutto Venezia)

ヴェネツィア偏愛、時には脱線。

ヴェネツィアの建物: コッチーナ・ティエーポロ・パパドーポリ館(P.Coccina Tiepolo Papadopli)(1)

ドナ館右脇のティエーポロ通り(C.Tiepolo)の右は、コッチーナ・ティエーポロ・パパドーポリ館です。R.ルッソの『ヴェネツィアの建物』(1998)は次のように述べています。
コッチーナ・ティエーポロ・パパドーポリ館「19世紀の60年代、イタリアの独立と統一を願う、反オーストリアの熱き思いの年、館は当時ヴェネツィアを支配していたオーストリア当局の12件にも及ぶ家宅捜査の本部となっていた。建物には《革命》のためのアンガージュマン活動で著名なマッダレーナ・モンタルバーン夫人が住んでいた。

若い人達の不法な国外退去を手助けして、1860年には初めて逮捕されていた。1863年には過激派の資金集めに政治色の濃い物品を売り捌き、またガリバルディ将軍に捧げた正義の剣を注文したために、背信行為だとして告訴された。

その上、サヴォイア皇女マリーア・ピーアとポルトガル公との結婚に際し、そのアルバムを贈る活動を促進しようとして逮捕され、幸いにも1年間だけの収監で釈放された。1866年ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世がヴェネツィア入りをした時、個人的に感謝の意を表明したくて、彼女に手を差し伸べ、宝石を贈った。 

この館は1560年頃、ジャンジャーコモ・デ・グリージによりベルガモ出身の商人コッチーナ家のために建てられた。この一家は貴重な芸術品を収集したが、中でも今日ではドレースデンのノイエ・マイスター絵画館が所蔵するパーオロ・ヴェロネーゼの4枚の絵画作品が際立っていた。

コッチーナ家は血筋が絶えて、1748年邸宅はティエーポロ家に、更に1837年にはマッダレーナ・モンタルバーンの夫ヴァレンティーノ・コメッロに渡った。その後幾人かの手を経て、1864年にはアルドブランディーニ・パパドーポリ伯爵の所有となった。一家の最後の者は内部を新しく装飾し直した他に、庭園と ala(翼館)を付け加えた。

1922年から建物はアッリヴァベーネ伯爵家の所有である。」

E.&W.エレオドーリ著『大運河』(1993)は、特にティエーポロ家の歴史を伝えています。

「ジャン・ジャーコモ・デイ・グリージ(グリエルモ・デイ・グリージの一番有名な息子)による、ルネサンス様式の豪華でエレガントな建物で、1560年までには完成を見ている。高貴でバランスのいいファサードは、古典様式の扶壁柱により四角形に枠取りされ、3層の中央にセルリアーナ式の開口部という特徴を見せている。

1階はメトープとトリグリュフォスという装飾模様の帯状装飾を持つドーリア様式であり、上の階はイオニア様式とコリント様式が続いていく。両脇は円形と三角形のペディメントの窓でしっかり引き締められ、軒蛇腹の下にはアティック式の卵形明り取り窓が開いている。

内部装飾のために、当時の芸術家が多数集められた。中でもヴェロネーゼは聖性を主題にした絵画4作品を描いた。現在はドレースデンにある。

コッチーナ家の後、館には1800年代初頭までティエーポロ家が住まった。この一家は歴史的な貨幣や書物、遺物等の貴重なコレクションを有していた。1864年にはパパドーポリ伯爵が購入し、内部の改装に徹底的に手を加え、前面に庭を設け、館の脇翼を作った。

ティエーポロ家は大変古い家柄で、その分家は現在も存続している。 ……」
  ――この続きのティエーポロ家の歴史は次回です。
  1. 2011/09/24(土) 00:03:43|
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ペッシェクルード(Pescecrudo)

Author:ペッシェクルード(Pescecrudo)
初めてイタリアに行ったのは十数年前。ヴェネツィアには即一目ぼれ。
その結果、伊語勉強のためにヴェネツィアの語学学校に何年間か数ヶ月通いました。
その後もヴェネツィアを訪れるたび、イタリア各地にも足を伸ばしています。
東京に住んでいるので、憧れのヴェネツィアについて何かしら書くのが楽しいのです。

*図版はクリックすると拡大されます。

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