イタリア、とりわけヴェネツィア(Italia, soprattutto Venezia)

ヴェネツィア偏愛、時には脱線。

Broglio(B)(サン・マルコ小広場の菜園)

10月25日まで渋谷の Bunkamura で開かれている『ヴェネツィア絵画のきらめき』展で、ガブリエール・ベッラの『トーガの着衣式、ブローリオ』という絵が展観されています。
『トーガの着衣式、ブローリオ』現在ヴェネツィアの総督宮殿のある所には、かつてサン・ザッカリーア教会の裕福な修道女達が所有する菜園(brolo)があり、12世紀総督宮殿増築時に、その土地が総督に譲られました[毎年復活祭の日曜日、総督はそのお礼としてサン・ザッカリーア修道院に表敬訪問をする習わしがあったそうです]。そのため、宮殿のアーケイド下やその辺り(サン・マルコ小広場)を、brolo、brogio、broglio(伊語ではペテンの意)等と呼んでいたそうです。
サン・ザッカリーア教会サン・ザッカリーア教会[聖ザカリアは洗礼者ヨハネの父で、その遺体はビザンティン皇帝レオ5世(813-820、Leone V l'Armeno)からヴェネツィアに友情の印に贈与されたそうです]。
25歳になって大評議会の議員になる貴族の若者は、トーガの礼服を着て、ブローリオで行われる式典に参加したとのことです[entrare in brogio――Giuseppe Boerio 著『ヴェネツィア語辞典』より]。

その貴族の親達も大評議会での選挙が近づくと、富裕貴族が貧乏貴族の票を買収しようとし、売る側、買う側がこの空間を歩き回ったといいます。

その事から現在の伊語の imbroglio(ペテン、詐欺、ごたごたの意)が生まれたそうです。更に、imbroglione(ペテン師、詐欺師、いかさま師)の同義語を探すと、辞書上には次に列挙するように夥しくあります。日本語との比ではなさそうです。

abbindolatore, aggiratore, armeggione, arruffamatasse, arruffone, azzeccagarbugli, baro, cabalone, cavaliere d'industria, ciarlatano, ciurmatore(ciurmadore), dulcamara, faccia da culo, farabolone(farabulone), farabutto, fraudolento, frodatore, gabbacristiani, gabbamondo, gabbatore, garbuglione, giuntatore, imbroglione, impostore, intrigante, ladroncello, lazzarone, lestofante, magliaro, mariolo, mercante di tappeti, mestatore, mistificatore, pataccaro, raggiratore, raggirone, trafficante, trafurello(traforello), trappolatore, trappolone, truccone, truffaldino, truffatore, turlupinatore, vendifrottole, venditore di fumo
  1. 2007/10/23(火) 18:39:32|
  2. ヴェネツィアに関する言葉・文学
  3. | コメント:2
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コメント

詐欺師、数えてみました。30種類。ニュアンスが違うのでしょうか?
それとも詐欺の種類?が違うのでしょうか?
日本語で考えてもこの数は見当もつきません。
しいて訳すとどうなりますか?
おもしろいですね~イタリアの文化?国民性?の象徴のような・・・
お願いしまーす。
  1. 2007/10/25(木) 15:50:54 |
  2. URL |
  3. ジンチョウゲ #deEdZKuI
  4. [ 編集 ]

コメント、有り難うございます。
辞書によりますと、例えば二つ目の armeggione は意味として
『策謀家、ペテン師』を挙げています。それぞれの言葉が
ニュアンスを異にしていると思いますので、翻訳の時には
文脈で日本語を選ばなければと思っています。
いずれにしても、イタリア人はこの種の人間に苦しめられて
来たのかな、と思います。一方、ロッシーニのオペラ『出来心の盗み』は
状況次第で人は泥棒にもなるというお話で‥‥。
  1. 2007/10/25(木) 17:04:16 |
  2. URL |
  3. ペッシェクルード #/plE8HKU
  4. [ 編集 ]

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ペッシェクルード(Pescecrudo)

Author:ペッシェクルード(Pescecrudo)
初めてイタリアに行ったのは1994年、ヴェネツィアには即一目ぼれ。その結果、伊語会話勉強のためにヴェネツィアの語学学校に数年間の間、何ヶ月にも渡り通いました。
その後勝手を知ったヴェネツィアを先ず訪れて、イタリア各地にも足を伸ばしています。
東京に住んでいるので、憧れのヴェネツィアについて何かしら触れているとヴェネツィア気分で楽しいのです。

*図版・写真はクリックすると拡大されます。

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