イタリア、とりわけヴェネツィア(Italia, soprattutto Venezia)

ヴェネツィア偏愛、時には脱線。

ヴェネツィアを歌った詩人達

fumie 賛江

平川祐弘著『藝術にあらわれたヴェネチア』(内田老鶴圃、昭和三十七年十月二十日)は、ヴェネツィアに関わる文芸作品等を知る上で大変参考になる貴重な著作でした。例えば成島柳北の次のような漢詩が掲載されています。
漕渠百道入江流
畫舫雕渠鐃裏浮
女件売花郎弄笛
春風揺曳小瀛洲。――柳北がヴェネツィアを訪ねた時の作品だそうです(読み下しはこれから研究です)。

そしてまた斉藤茂吉の短歌が引用されていましたので、『齋藤茂吉全集』第一巻(岩波書店、昭和四十八年一月十三日)を繙いてみました。第四歌集『遠遊』の中に、《伊太利亜の旅》として下にコピーとして掲げた歌がありました。彼が精神病学の勉強のために1922年1月13日~1923年7月19日ウィーンにあった間、ヨーロッパ各地を旅して回った時の作品です。
頁1頁2頁3頁4頁5
頁6頁7ヴェネツィアの芸術作品を歌った、そのものずばりというものは中々ないもののようです。
また詩人としては、例えば西脇順三郎は詩集『あむばるわりあ』中、『あとの日の物語』の中で『ヴェニスの商人』のシャイロックやアントウニオの事を歌っています。また彼には、『トリトンの噴水』という長編の散文詩もあります。
アントウニオシャイロックあとの日の物語頁は右から左へ
寸毫の努力では、願ったり叶ったりの目標には中々近付けませんが、書は万巻とはいえ的が見えたところではあるいは、とも思えます。文章の狭間に一行なり四行なりの詩歌を嵌め込んだ異国の旅の記録が有り得ぬべからざるとも思われるからです。向後の道標です。図版を添付しましたので、こちらにご返事として書きました。 
  1. 2013/02/19(火) 13:00:44|
  2. ヴェネツィアに関する言葉・文学
  3. | コメント:3
<<飢饉(2) | ホーム | ヴェネツィアの、飢饉(1)・ペスト>>

コメント

わーーー!!!ありがとうございます。
イタリアの旅については、古今東西、多くの文学者、芸術家が詩や文章を残していますが、まさか斎藤茂吉がこんなにたくさん、歌を残していたとは。
西脇順三郎もいいですね。
主催者に相談して、どちらかをぜひ朗読できれば、と思います。ほんとうにありがとうございました。
  1. 2013/02/19(火) 08:18:58 |
  2. URL |
  3. fumie #-
  4. [ 編集 ]

fumie さん、もしこれでよかったなら大変嬉しいです。
ドクトル・マンボー好きとしては、今回楡家の人々をこんなに間近に感じて読んだことはなかった、
と思います。
『ヴェネツィア雑記』も読んでみて、この精神病学者に大変な好感を抱きました。
今後もこんな目線で書物に向かわなければと思いました。有り難うございました。
  1. 2013/02/19(火) 13:15:49 |
  2. URL |
  3. ペッシェクルード #/plE8HKU
  4. [ 編集 ]

リンクさせていただきます。

このブログを、私のブログの「お気に入り」に入れさせていただきます。これからもよろしくお願い申し上げます。
  1. 2013/02/19(火) 21:19:44 |
  2. URL |
  3. 通りすがり #-
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

カウンタ

カレンダー

06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -

プロフィール

ペッシェクルード(Pescecrudo)

Author:ペッシェクルード(Pescecrudo)
初めてイタリアに行ったのは1994年、ヴェネツィアには即一目ぼれ。その結果、伊語会話勉強のためにヴェネツィアの語学学校に数年間の間、何ヶ月にも渡り通いました。
その後勝手を知ったヴェネツィアを先ず訪れて、イタリア各地にも足を伸ばしています。
東京に住んでいるので、憧れのヴェネツィアについて何かしら触れているとヴェネツィア気分で楽しいのです。

*図版・写真はクリックすると拡大されます。

最近の記事+コメント

カテゴリー

ブログ内検索

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク

このブログをリンクに追加する

過去ログ

フリーエリア