イタリア、とりわけヴェネツィア(Italia, soprattutto Venezia)

ヴェネツィア偏愛、時には脱線。

ヴェネツィアの建物: グッソーニ-カヴァッリ-フランケッティ館

アッカデーミア橋を更に右へ下るとと、左脇に広い庭を大運河に見せるグッソーニ-カヴァッリ-フランケッティ館の姿があります。R.Russo『ヴェネツィアの館』(1998)は次のような事を書いています。
グッソーニ・カヴァッリ・フランケッティ館とバルバロ館グッソーニ・カヴァッリ・フランケッティ館「カヴァッリ家はドイツのバイエルン出身で、古い貴族のグッソーニ家によって15世紀末に建てられたこのゴシック様式の建物を、1500年代初頭に購入した。19世紀の30年代まではカヴァッリ家の所有であったが、アスペルンの戦いでナポレオン軍を降したオーストリア大公カール(arciduca Carlo)の息子、皇太子フリードリヒ(Federico)が獲得するところとなった。
[ナポレオンに対する対仏大同盟のうち、1809年の第5大同盟はオーストリアとイギリスが同盟し、アスペルンとエスリングで戦勝しました。しかしカールはワグラムで破れ、1809年ウィーン(シェーンブルン)の和約を結びます。]

しかしフリードリヒは27歳という若さで亡くなり、大運河の館を満喫することが出来なかった。

この館は、やはり別の王家の手に渡る。ボルドー公(duca di Bordeaux)であり、シャンボール伯(conte di Chambord)の、アルトワ・ブルボン家のアンリ(Enrico di Borbone Artois)である。太陽王やルイ15世の王冠を継ぐことの出来るブルボン一家の中の嫡男として、唯一の相続人であった。

ヴェネツィアではアンリは――パリ時代は、オルレアン公ルイ・フィリップ(Luigi Filippo d'Orle'ans)が君臨していた――モーデナ公の娘、妻のマリーア・テレーザ・デステと共に宮廷の礼式に則り、静かな生活を送っていた。彼女について言われているのは、不恰好でパッとしない上に、聾者であった、と。

しかし重要な事は子供を授からなかったことである。そうしてアンリの、王家の跡継ぎを得たいという最後の望みも途絶えた。

《鳥のサロン》と称する赤いサロンでは、アンリと家族のお気に入りの雰囲気の中で、1850・51年の数ヶ月ルイ16世とマリー・アントワネット(Maria Antonietta)の忘れ形見の娘マリー・テレーズ(Maria Teresa)・ド・フランスがこの館で過ごした。

1866年シャンボール伯一家は最終的に Frohsdorf(フロースドルフ)城に引っ越した。ヴェネツィアの館はライモンディ・フランケッティ男爵の手に帰した。

男爵はアンリ・ド・シャンボールの始めた修復を継続し、カミッロ・ボーイトの案に委ね、彼は当時流行していたネオ・ゴシック様式でファサードも建物全体も再デザインし、庭園に通じる豪華な階段を建設した。現在建物はヴェネツィア金融研究所の所在地である」

[建築家カミッロ・ボーイトはミラーノのブレーラ美術館の修復で有名だそうです。弟のアッリーゴは音楽家・台本作者としてヴェルディの『シモン・ボッカネグラ』『オテッロ』『ファルスタッフ』の台本に協力しています。カミッロが書いた『Senso, nuove storielle』の《Senso》はルキーノ・ヴィスコンティ監督の『夏の嵐』の原作となった小説です。]

1999年からヴェーネトの科学文学美術研究機関の在所となっています。時に展覧会が催されたりします。
shinkai さんが、次のブログhttp://italiashio.exblog.jp/12672369/でこのフランケッティ館の内部を紹介されています。是非ともご上覧あれ。
  1. 2013/08/17(土) 00:02:09|
  2. ヴェネツィアの建築・建物
  3. | コメント:0
<<ドキュメントに表れたヴェネツィア――アレッサンドロ・マルツォ・マーニョ(1) ゴンドラ | ホーム | ヴェネツィアのフラミンゴ>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

カウンタ

カレンダー

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

プロフィール

ペッシェクルード(Pescecrudo)

Author:ペッシェクルード(Pescecrudo)
初めてイタリアに行ったのは1994年、ヴェネツィアには即一目ぼれ。その結果、伊語会話勉強のためにヴェネツィアの語学学校に数年間の間、何ヶ月にも渡り通いました。
その後勝手知ったヴェネツィアを先ずは訪れて、各地にも足を伸ばしています。
東京に住んでいるので、憧れのヴェネツィアについて何かしら触れているとヴェネツィア気分で楽しいのです。

*図版・写真はクリックすると拡大されます。

最近の記事+コメント

カテゴリー

ブログ内検索

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク

このブログをリンクに追加する

過去ログ

フリーエリア