イタリア、とりわけヴェネツィア(Italia, soprattutto Venezia)

ヴェネツィア偏愛、時には脱線。

ヴェネツィアの建物: マルチャーナ図書館

ゼッカ(造幣所)の右隣は、サン・マルコ(マルチャーナ)図書館です。E.&W.エレオドーリ著『大運河』(1993)は、次のような事を教えてくれます。
王の庭園、右旧造幣局とサン・マルコ図書館「サンソヴィーノの設計により、1536~37年に建築が始まったが、その荘厳さにおいてはヴェネツィア的というよりはよりローマ的な趣味が強いが、議論の余地なく素晴らしい物である。モーロ桟橋側の翼は、1583~88年にスカモッツィが完成させた。

彫刻的な華麗さに満ちた21の拱廊を備えた長い建築物である。上の階の二つの様式の長い開廊――内側はドーリア式、上の層はイオニア式――は色々の彫像をあしらった欄干で取り囲まれている。

一度興味深い事があった。建築は殆ど完了していたが、1545年建物が崩れたことがあった。失敗を容赦しないヴェネツィアの慣行通り、サンソヴィーノは獄門に下った。ティツィアーノとアレティーノの情熱的弁護が彼を救った。

ポルティコの下のアレッサンドロ・ヴィットーリアによる2本の大きな女身像柱(カリアティード)の間の玄関門は、やはりヴィットーリアの化粧漆喰とジャンバッティスタ・フランコとバッティスタ・デル・モーロによる円形画(トンド)で飾られた2列の華麗な大階段に通じている。

玄関ホール、大階段上の天井にティツィアーノの後期作品『La Sapienza(英知)』がある。一方大階段は崇高と寓意の一連の円形画で飾られたが、それは1556~57年に最高の画家達、パーオロ・ヴェロネーゼ、ヤーコポ・ティントレット、アンドレーア・スキアヴォーネ等によって描かれた。

図書館を建てるという発想はある点ペトラルカに始まる。彼はセレニッシマの素晴らしき、熱き礼遇に感謝して、1362年自分の蔵書を贈物とした。

しかし真の実現の機会となったのは、コンスタンティノープル総大司教であったニケアのヨハンネス・ベッサリオン枢機卿(Giovanni Bessarione Niceno、希臘式バシレイオス、羅典式ヨハンネス)に蔵書の提供を受けた時であった。彼は貴重な極彩色のインキュナブラ[印刷術が揺籃期の15世紀後半に印刷された扉のない初期刊行本]を含むルネサンス期の重要な書物を豊富に所持していた。

コンスタンティノープル陥落後、ヴェネツィアから手厚いもてなしを受け、感謝の印に1468年その蔵書をセレニッシマに贈ったのだった。正しくこの寄贈により元老院は1536年図書館の建設を決定したのだった。

マルチャーナ図書館は現在でも、最も重要な図書館の一つである。所有する75万冊以上の蔵書の中には沢山の金泥写本、珍しいビザンティンやアラブ、中世の写本、アルド・マヌーツィオの稀覯本、最も有名な物に、フランドルの芸術家による『グリマーニの聖務日課書(Breviario Grimani)』がある。これは832葉の大判型の書で、頁余白部は唐草模様が占め、110のミニアチュアが頁一杯に描かれている。それらは一年を通しての生活、労働の模様であり、旧約・新約聖書のシーンである。」
箱に納められた『グリマーニの聖務日課』『グリマーニの聖務日課』の装丁『グリマーニの聖務日課』10月の仕事『グリマーニの聖務日課』12月の様子『グリマーニの聖務日課書』イタリアのサイトから借用。中央右、10月の農作業。右、2月の雪景色。
大運河右岸、税関岬から始まって大運河を遡上し、リアルト橋で河岸を変え、左岸をサン・マルコ小広場まで建物を見ながら下って来ました。次回からはサンタ・ルチーア駅舎から大運河を下ります。
  1. 2014/04/02(水) 00:03:57|
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ペッシェクルード(Pescecrudo)

Author:ペッシェクルード(Pescecrudo)
初めてイタリアに行ったのは1994年、ヴェネツィアには即一目ぼれ。その結果、伊語会話勉強のためにヴェネツィアの語学学校に数年間の間、何ヶ月にも渡り通いました。
その後勝手を知ったヴェネツィアを先ず訪れて、イタリア各地にも足を伸ばしています。
東京に住んでいるので、憧れのヴェネツィアについて何かしら触れているとヴェネツィア気分で楽しいのです。

*図版・写真はクリックすると拡大されます。

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