イタリア、とりわけヴェネツィア(Italia, soprattutto Venezia)

ヴェネツィア偏愛、時には脱線。

イタリアの名前: ジョルジョ/ジョルジャ

私がヴェネツィアで見た、大好きな画家と言えば、ヴィットーレ・カルパッチョですが、特にカステッロ区にある小さな同信会館サン・ジョルジョ・デッリ・スキアヴォーニにある聖ゲオルギウスが竜を退治する絵は私にとって最高です。三度は見に行きました。パリに行った時、ギュスターヴ・モロー美術館に行きました。最上階のメイン大広間で見たのは、モローが愛したに違いない画家カルパッチョの『聖ゲオルギウスの勝利』の原寸大の模写絵が飾られていることでした。
『竜を退治する聖ゲオルギウス』ギュスターヴ・モローの模写この絵はリビアの都市シルシャを通り掛かったゲオルギウスが人間の肉を好む竜の生贄にされようとした王女の命を救った話を描いたものだそうです[詳しくは『黄金伝説』(ヤコブス・ウォラギネ著、前田敬作・今村孝訳、平凡社文庫、1~4巻、2006.05.10~)でどうぞ]。同じ主題の聖ゲオルギウスの竜退治の絵がサン・ジョルジョ・マッジョーレ島の修道院にもあることを最近知りました。それは修道院の奥深くに飾られているそうですから、一般人には見ることは出来ませんが。

ジュゼッペ・ピッターノ著『名前辞典』(Sonzogno、1990年3月)はゲオルギウス=伊語Giorgioについて次のように語っています。
名前辞典「この大変有名な名前Giorgio /Giorgia は、下流階級の出である。事実ギリシアの農民、百姓を意味する gheorgo's に由来する。意味はそうだが、この名は竜に捕らわれた王女を、その竜を殺して救った聖人伝説が知れ渡ったお陰で、大変な幸運に恵まれた。

このため聖ゲオルギウスは騎士や十字軍士の守護聖人で、ラッファエッロやカルパッチョ、ドナテッロその他の画家達によって、竜を槍で刺し殺す姿で描かれた。

歴史上、この名を冠した有名な人物は満ち溢れている。ボヘミアの王、ブルガリアの2人のツァー(ツァーリ)、ロシアの12人のツァー、イギリスの6人の王、ギリシアの2人の王等。宮廷以外では、フランス革命時の山岳党のジョルジュ・ジャック・ダントン、画家としてはジョルジョ・ヴァザーリ、ジョルジョーネと通称されたジョルジョ・バルバレッリ(ヴェネツィア語ではゾルゾーン)、ジョルジョ・モランディ(伊画家、1890-1964)。

米国初代大統領ジョージ・ワシントン、仏国作家ジョルジュ・サンド、英国詩人ジョージ・バイロン、独国生まれ音楽家ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(帰化した英国ではジョージ・フレデリック・ハンデル)、仏国推理小説家ジョルジュ・シムノン、現代作家ジョルジョ・バッサーニ(1916~2000)、歴史家ジョルジョ・スピーニ、シンガーソングライター、ジョルジョ・ガベール、政治家ジョルジョ・ラ・ピーラ、画家ジョルジョ・デ・キリコ、作家ジョルジョ・アルベルタッツィ、女優ジョルジャ・モール、演出家ジョルジョ・ストレーレル(1921~1997)、ファッション・デザイナー、ジョルジョ・アルマーニ、詩人ジョルジョ・カプローニ。

その他、ジョージ・バーナード・ショー、ジョルジュ・ベルナノス、ジョージ・オーウェル、作家ジョルジョ・マンガネッリ、ジョルジョ・サヴィアーネ、ジョルジョ・ボッカ、漫画家ジョルジョ・フォッラティーニ、昆虫学者ジョルジョ・チェッリ等。

教会はジョルジョ/ジョルジャを4月23日に聖名祝日として祝います。

外国名としては、ジョルジュ、ジョルジェット、ジョルジーヌ(仏)、ジョージ、ジョージーナ(英)、ゲオルク、イェルク、ゲオルギーネ(独)、イアグン(デンマ)、ホルヘ(西)、ジョルジェ(葡)、ユーリイ、ゲオールギイ、イーゴリ(露)

伊語の変形: Giorgetto、Giorgino(男)、Georgia、Giorgetta、Giorgietta、Giorgina、Georgina(女) 」

ヴィットーレ・カルパッチョについては、2012.10.27~02012.11.10日カルパッチョ(1~3)で触れました。
  1. 2015/05/21(木) 00:02:19|
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ペッシェクルード(Pescecrudo)

Author:ペッシェクルード(Pescecrudo)
初めてイタリアに行ったのは1994年、ヴェネツィアには即一目ぼれ。その結果、伊語会話勉強のためにヴェネツィアの語学学校に数年間の間、何ヶ月にも渡り通いました。
その後勝手を知ったヴェネツィアを先ず訪れて、イタリア各地にも足を伸ばしています。
東京に住んでいるので、憧れのヴェネツィアについて何かしら触れているとヴェネツィア気分で楽しいのです。

*図版・写真はクリックすると拡大されます。

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