イタリア、とりわけヴェネツィア(Italia, soprattutto Venezia)

ヴェネツィア偏愛、時には脱線。

文学に表れたヴェネツィア: マーリオ・ソルダーティ

マーリオ・ソルダーティとは、如何なる作家なるや。Zeppelin, citta` raccontate da scrittori 『Venezia』(I libri di diario)では、次のように紹介しています(1906.11.17トリーノ~1999.06.19テッラーロTellaro[ラ・スペーツィア湾に面する])。
『Venezia』Mario_Soldati[ヴェネツィア・リードにて。イタリア・サイトから借用] 「マーリオ・ソルダーティは1906年トリーノに生まれた。1924年僅か18歳で、喜劇『Pilato』で作家デビューした。続いて1929年短編集『Salmace』で批評家の注目を集めた。同年合衆国に移動し、1931年までコロンビア大学で教えた。その間の事は、文学日誌『初恋、アメリカ』(1935)に凝縮している。

1931年には映画に接近し、文学にインスピレーションを得た一連の映画『Piccolo mondo antico』『Malombra』『Policarpo ufficiale di scrittura』『La provinciale』等を監督した。続いて、長編小説的筋書きの物を出版した。それは推理小説的要素とグロテスクな要素を兼ね備えており、引き摺り込まれるような物語的構成で描かれており、辛辣なエスプリと鋭い皮肉に満ちている。

著名な作品に次のものがある。『Le lettere da Capri』(1953)、『Il vero Silvestri』(1957)、『Le due Citta`』(1964)、『La sposa americana』(1978)、『Rami secchi』(1989)、『La finestres』(1991) 」
河の女[サイトから借用]  日本では、ソルダーティはソフィーア・ローレンの『河の女』の監督・脚本家として等、映画関係で知られた人のようです。その他和訳された小説に『偽られた抱擁(Le lettere da Capri)』(清水三郎治訳、講談社、1959)や『現代推理小説全集 第14巻《牝狼/窓》』の『窓』(飯島正訳、東京創元社、1959)、『現代イタリア短編選集《雲の上の足跡》』(大久保昭男訳、白水社、1972)等々。本邦未訳ですが『La seggiolina del Florian』というヴェネツィアを舞台にした短編もあるようです。

それではこの本の本文を:
「随分前から、真冬ヴェネツィアで何日か過ごしたいと願っていた。滞在を楽しむためだ、この町とは正に、平和で、静寂で、過去の栄光の貴族的寂しさに満ち、甘美なのだった、が現在においても、やはりそうなのだ。商業の仕事で訪れる多くの外国人に壊されてしまった別の季節の魅力、且つ乱痴気騒ぎ可能な、且つバクーニンの集団生産主義的な、あるいはまた嘘偽りの騙し打ちの面白さ。
……
幸いなことにヴェネツィアでも雨が降っていた。サン・マルコ広場までヴァポレットに乗船した。食堂を探しに通りをうろつく前に、宿に行き、荷物を置き、部屋を決めて置きたかった。

全ては、予想し夢見ていたことだ。モロズィーン広場、スペツィアーレ橋、ラルガ通りがあった。雨が降っている。船の明かり、商店の看板の明かりが偶々消えずに点いたまま、平たい壁に映えている。

生き物の姿はない。かしこには、サン・モイゼ教会のファサードがひっそりした雨の向こうに烟って、霞んでいる。 」
 ――『La messa dei villeggianti』(モンダドーリ社、1959)
  1. 2016/04/14(木) 00:05:34|
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ペッシェクルード(Pescecrudo)

Author:ペッシェクルード(Pescecrudo)
初めてイタリアに行ったのは十数年前。ヴェネツィアには即一目ぼれ。
その結果、伊語勉強のためにヴェネツィアの語学学校に何年間か数ヶ月通いました。
その後もヴェネツィアを訪れるたび、イタリア各地にも足を伸ばしています。
東京に住んでいるので、憧れのヴェネツィアについて何かしら書くのが楽しいのです。

*図版はクリックすると拡大されます。

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