イタリア、とりわけヴェネツィア(Italia, soprattutto Venezia)

ヴェネツィア偏愛、時には脱線。

ヴェネツィア街案内(3)

(続き)
「この海岸通りを進むと、運河に面したマステッリ館、駱駝の館がある。ファサードの浅浮彫が目につく。これはムーア人の国から1112年やって来たマステッリの3人兄弟、リオーバ、アファーニ、サンディの家で、彼らの商売の本拠地とした。そのためアラブ人商館として語る習慣が定着した。[2010.07.17日にマステッリ館について触れました。]
マステッリ館1400年代の館は基本的にビザンティン様式の帯状装飾を見せており、柱としての左角の露台にはローマ式の祭壇が置かれている。しかし上記の浅浮彫よりもっと東洋的なものは、ファサード右の基礎の部分に置かれたアラブ式の小さな水飲み場である。泉は何年か前まで機能しており、ゴンドリエーレやこの運河を船で通過する人達の便となっていた。

このレヴァントの商人の名前は、彼らの明らかに大きな富と彼らの生き生きしたイメージから来たものと思われる、マステッリ(mastelli)とは彼らが所持する金貨銀貨の山盛りの盥を意味するのである。
マドンナ・デッロルト教会[ティントレットの絵があるマドンナ・デッロルト教会。サイトから借用] 更に歩みを進め、15世紀のゴシック様式の教会の建つ広場に至る。先ず注目すべきは色々の画家の中でも特に、家が直ぐ近くにあるヤーコポ・ティントレットの素晴らしい画布である。彼はモーリ河岸運河通りの、直ぐ前に住んだ。彼の絵画的構成力と重々しい描写力は著名となり、正に素晴らしい。

この教会を後にして目前の橋に上ると、オリエント風のレンガの穹窿の、美しい鐘楼が望まれる。この橋はパレルモのサウド・カルラ(Saud Khalula)が溺れたマドンナ・デッロルト運河を渡河する。こうしてモーリ広場に到達すると、左の鉄柵の向こうにカンメッロ(駱駝)館の入口を見る。

同じ側に、壁に嵌め込まれた三つの彫刻を見る。所謂モーリ達の像で広場はその名を冠し、民間の言い伝えによれば、マステッリ兄弟、リオーバ、アファーニ、サンディを示している。この身元確認するに当たっては、難しい問題(第4番目の人物)がある。このムーア人はティントレットの家の下の角、1400年代の壁龕の中に納まっているのである。
[リオーバ、アファーニ、サンディについては上記のマステッリ館(1、2)をご参照ください。]

ある人が言うには、この第4番目の人物は有名な駱駝を連れ歩く人物、彼らの忠実なる召使を表わしているやもしれない。古い石柱の欠片の上に置かれた、鉄の義鼻のムーア人、アントーニオ・リオーバ氏はリアルトのゴッボ(傴僂――他の章で紹介)とある種ヴェネツィアのパスクイーノとして町の風刺の捌け口としての役割を分かち合っている。
gobbo di Rialto[リアルトのゴッボ、サイトから借用] [パスクイーノ=ローマのブラスキ宮殿の傍に置かれたメネラオスとパトロクロス像を模した大理石像(パスクイーノ)に反教皇等の風刺詩等を毎年1回貼り付けるのが16~19世紀流行した、と辞書にあります。]

かつてこれらの像全て着色されていたことに気付くと楽しい。町が最高に輝いていた時代は色が勝ち誇っていたのである。戸外のフレスコ画、彩色された石、祝祭日にはあらゆる種類、限りない色のつづれ織り布が露台に掛けられた。
リオーバの写真の頁この点に関して、ポンペーオ・モルメンティの私生活の中で、ヴェネツィア史から抜き出された、リオーバの1800年代のイメージをこのガイドの唯一の写真として掲載しよう。快適な季節であれば、ここいらで今や珍しくなったキオスクででも多分タマリンドの実の美味しいフラッペで気分一新元気回復出来るかも知れない。 ……」 (4に続く)
  1. 2016/05/05(木) 00:16:18|
  2. ヴェネツィアの街
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ペッシェクルード(Pescecrudo)

Author:ペッシェクルード(Pescecrudo)
初めてイタリアに行ったのは1994年、ヴェネツィアには即一目ぼれ。その結果、伊語会話勉強のためにヴェネツィアの語学学校に数年間の間、何ヶ月にも渡り通いました。
その後勝手を知ったヴェネツィアを先ず訪れて、イタリア各地にも足を伸ばしています。
東京に住んでいるので、憧れのヴェネツィアについて何かしら触れているとヴェネツィア気分で楽しいのです。

*図版・写真はクリックすると拡大されます。

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