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イタリア、とりわけヴェネツィア(Italia, soprattutto Venezia)

ヴェネツィア偏愛、時には脱線。

ヴェネツィアの女性: ペギー・グッゲンハイム(4)

(続き)
「戦争が終わるとヨーロッパに戻った。そしてヴェネツィアに対する恋情が弾けた。今や夥しい量となったコレクションを置くに相応しい場所を探し、ヴェニエール・デイ・レオーニ館に展示するにも居住するにも値する地を見出したのだった。
ヴェニエール・デイ・レオーニ館建物は大運河に面して、アッカデーミア橋を越えてサン・マルコ湾の方へ向かうと直ぐ分かった。樹木の戦ぐサン・ヴィーオ広場とサルーテ教会の間、道半ばの位置、右岸でイストラ半島石で装われた白亜の建物である。

明らかに未完成の建造物である。多分資金不足を来たし、ある威厳さは備えているものの、1階部分しか建てられなかった。1700年代半ば頃、ボスケッティによるプロジェクトだった。コッレール博物館に木製の模型が保管されている。

ヴェネツィアにはヴェニエールの建物は色々ある。というのは裕福で令名高いこの一家の分家は夥しいからである。3人の総督を生んだのである[アントーニオ・V.(1382~1400)、フランチェスコ・V.(1554~56)、セバスティアーノ・V.(1577~78)]。かつてちょっと離れた場所、サン・ヴィーオに別のヴェニエール館が建っていた。大運河のヴェニエール・ドッレ・トッレゼッレ(ヴェ語Toresele)館である。そこは広い庭がジュデッカ運河に届きそうなほど、広大な敷地であった。

1297年の大評議会の“セッラータ”によって貴族に参入した一家は、湿地を干拓し、澱んだ水をサンタニェーゼ(現在ここは陸地化)やサン・ヴィーオ運河に流し込み、今日Piscina Venier(ピッシーナ・ヴェニエール) と呼ばれる通りを造成した。この館は1800年代初頭、崩れ落ち、跡地は今日庭園となっている。
[ピッシーナ(piscina)とはヴェ語でpissina。運河等を埋め立てた広い道を指し、当時は泥濘んだ道だったのでしょうか。2010.02.27日にヴェニエール・デイ・レオーニ館について触れています。]

ペギーの事に戻ろう。彼女は戦後1946年の短い期間ヴェネツィアにいた。ここで彼女は2人の大画家ジュゼッペ・サントマーゾとエミーリオ・ヴェードヴァと知り合った。しかし1948年ヴェネツィア・ビエンナーレでコレクションを展示するために、自由にパビリオンを提供された(それはギリシア館だった)時、彼女のヴェネツィアに対するシンパシーが、大いなる愛に変貌したのだった。

こうしてヴェニエール・デイ・レオーニ館を獲得し、永続的にそこに移住し、コレクションを移し、そこで議論の余地のない、芸術の至高性を統治することになるのである。ここに30年留まった。
ブルーノ・ロザーダ『ヴェネツィアの女達』そして人が子犬の散歩で歩き回るように、彼女の内心を満たすのは、魅了して止まないcalli であり、campielli なのであった。そして1979年12月の曇った日、サン・ピエーロ広場(カステッロ)の病院に行こうと出掛けたのだった。
今、彼女の遺灰はペギー所有のヴェニエール・デイ・レオーニ館の庭に眠っている。」

[彼女は愛犬達とお気に入りの道や広場を散歩するのが好きだったそうです。今は彼女の愛した犬達と共に館の庭の一画で永遠の眠りに就いています。享年81歳。1898.08.26ニューヨーク~1979.12.23カンポサンピエーロ]
  1. 2017/09/28(木) 00:22:26|
  2. | コメント:0
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ペッシェクルード(Pescecrudo)

Author:ペッシェクルード(Pescecrudo)
初めてイタリアに行ったのは1994年、ヴェネツィアには即一目ぼれ。その結果、伊語会話勉強のためにヴェネツィアの語学学校に数年間の間、何ヶ月にも渡り通いました。
その後勝手を知ったヴェネツィアを先ず訪れて、イタリア各地にも足を伸ばしています。
東京に住んでいるので、憧れのヴェネツィアについて何かしら触れているとヴェネツィア気分で楽しいのです。

*図版・写真はクリックすると拡大されます。

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