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イタリア、とりわけヴェネツィア(Italia, soprattutto Venezia)

ヴェネツィア偏愛、時には脱線。

ヴェネツィア

平川祐弘著『藝術にあらわれたヴェネチア』(内田老鶴圃、昭和三十七年十月二十日)という本を2011.05.07日のブログ《ヴェネツィア本》(1)で紹介しましたが、その中に次のような文章がありました。
「ヴェネチアを語るには美にたいする鋭敏な感受性を必要とする。雰囲気を感じる肌と、それを伝える筆とを持たねばならない。」

ルキーノ・ヴィスコンティ監督の『ベニスに死す』を見、塩野七生さんの『海の都の物語』を読み、この町に憧れ、1994年の秋、初めてミラーノ・マルペンサ空港に降りました。ミラーノを2日観光、ミラーノ・リナーテ空港からヴェネツィアに飛び立ちました。当時はプロペラ機でした。ヴェネツィアではテッセラ空港からアリラグーナの船便でサン・ザッカリーア桟橋着。初のヴェネツィア入市が一応船(トーマス・マン著『ヴェネツィアに死す』には及びも付きません)ということで感激一入でした。丸1週間滞在し、すっかりこの町の虜になりました。1996年からも切れ目なくヴェネツィアです。

2000年からは、仕事のない月を選んで2~3ヵ月ずつアパートを借り6年間、伊語の勉強でヴェネツィア学院に通学しました。午前中はイタリア語勉強、午後はヴェネツィア街歩きということです。初めて借りたアパートが大運河に面したモチェニーゴ・ヴェッキア館だったこと、そしてこの館でジョルダーノ・ブルーノが館主ジョヴァンニ・モチェニーゴの裏切りで異端審問所に捕まり(1592)、ローマのカンポ・デイ・フィオーリで火刑(1600.021.17)により焼死した、その400年記念日当日(大聖年の2000.02.17)この館に滞在していたことが油を注いだようで、語学院通学は6年間も続きました。ヴェネツィアに行くと必ず顔を出すバールやバーカロも出来ました。

ヴェネツィア滞在中にローマ、スィエーナ、フィレンツェ、ボローニャ、パルマ等ほか、都市歩きもしました。それ以上に頻繁にヴェーネト各地は訪ね歩きました。“gita palladiana”といった趣です。そんな中で友人達のガイド役も幾つかやりました。イタリアが初めての友人達の目線は素直で、既に色かぶれの私の色目とは異なり、新しい発見があったりしました。

ヴェネツィア行の中でも、歌川豊春(1725~1814)の『浮絵 紅毛(ヲランダ)フランカイノ湊万里鐘響図』という遠近法を表現した浮絵の手本となった、アントーニオ・ヴィゼンティーニの『Prospectus ab Sede S. Crucis ad P. P. Discalceatos.』の実物を骨董屋で見付け、手に入れた時の嬉しさは格別でした。
カナレットの元のスケッチサンタ・クローチェの景観ヴィゼンティーニの『浮絵 紅毛(ヲランダ)フランカイノ湊鐘響図』[左から、カナレットがデッサン(ウインザー城蔵)し、そしてその完成画(サイトから借用、ヴァージョンが色々あるようです)。更にそれをアントーニオ・ヴィゼンティーニが銅版画にし、その版画が江戸時代オランダ人(?)により日本に齎され、歌川豊春がそれを浮絵(prospettiva遠近法)の勉強のために模写したという経緯のようです。]

2007年に始めたヴェネツィア・ブログも10年を越し、かつて書いたもの、翻訳したものを読み返してみると、当然の如く誤りや思い違い、誤訳があり、嫌になります。その上引用し過ぎで、著作権上、越権行為と思われるやり過ぎが多々あると思われます。それ以上に誤訳というものは害毒です。“鋭敏な感受性”を欠いた者には、“それを伝える筆”力など生まれる筈がありません。誤訳行為は終りとしなければなりません。
  1. 2019/12/10(火) 08:12:09|
  2. ヴェネツィアの街
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ペッシェクルード(Pescecrudo)

Author:ペッシェクルード(Pescecrudo)
初めてイタリアに行ったのは1994年、ヴェネツィアには即一目ぼれ。その結果、伊語会話勉強のためにヴェネツィアの語学学校に数年間の間、何ヶ月にも渡り通いました。
その後勝手を知ったヴェネツィアを先ず訪れて、イタリア各地にも足を伸ばしています。
東京に住んでいるので、憧れのヴェネツィアについて何かしら触れているとヴェネツィア気分で楽しいのです。

*図版・写真はクリックすると拡大されます。

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